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海と薔薇と猫と

「猫を飼ったことはないのに、私の身のまわりにはいつも猫が絶えたことはなかった。」という書き出し。名優が分類する猫のタイプは居候型、漂浪者型、花嫁修業型、社会復帰型。
若き日より多忙な加藤氏である。旅先でうっかり小猫と会ってしまう事もあった。「ふと思いついて『彼』を、通いなれた太秦の撮影所へ連れていった。」「『大岡越前守のたのみやさかい』と仕事の手をやすめ、」「裏方さんの手に『彼』と押しつけるように渡し」たのである。
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 後に再開したこの仔猫はマイ・フェア・レディもかくやとばかりの変貌ぶり。つややかな毛並みの、ふっくらとした雌猫。越前の守が猫を託した相手ははたして、結髪さんであった。撮影所で猫の役があり、ワンカット出演まで果たし、美猫ぶりを発揮。
「裃で 踏む薄霜や 奉行われ」「鬘師の 仔猫元結で 鈴吊す」という名奉行の俳句まで書きつけられたのであった。
 表題の「海と薔薇と猫と」に登場する猫の名はベルナール。不滅の名女優、サラ・ベルナールから命名された、実は猫の芸名。本名はアラン。船乗りの肩にとまった青猫。「こわれた目覚まし時計、世界地図と磁石、キーツの詩集と歯ブラシ、それらを一切合財いれた古いバスケット」と共にTVドラマで演技者として登場したコラット種は灰色の猫。ラスト・シーンで「船乗りのぼくを追う仔猫の、悲しげに長く尾をひく絶叫には、スタジオ中の人間どもがしいんとしたものです。」
ところが、芸能界から「去って行った」のは猫のほう。仮の宿であったはずの「船乗り」の家が気に入ったからだ。 
コラットといえば向田邦子氏を思い出す。お2人が飼っていた頃は、日本でもそんなに多くいなかった猫種であろう。
「最後の貴婦人」という章。この中に越路吹雪、岸恵子、栗原小巻、朝倉摂、藤村志保、坂東玉三郎といった錚々たる名前があがるが、最後の貴婦人というのは東山千栄子さんである。
加藤氏が「先生」と慕う貴婦人の葬儀の日。「私はもっとも美しき師を失い、帝政ロシア時代の銀のサモヴァールは長き女主人を失った。」
ジャムを入れたロシアン・ティーが飲みたくなった。

海と薔薇と猫と (1980年)

加藤 剛 / 創隆社


加藤剛朗読・銀の匙 [CD]

中 勘助 / エニー/日本音声保存


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by suezielily | 2012-06-19 18:28 | 猫書籍