猫を題材にした小説随筆や猫好き作家をご紹介


by suzielily

プロフィールを見る
画像一覧

以前の記事

2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
more...

カテゴリ

全体
猫書籍
文学
Cat Salon,猫カフェ
猫写真、猫関連
猫TV,movie
音楽、music
本のまくらquiz
TVドラマ、movie
初めまして introducing
野球、baseball

最新のコメント

nobikunJさま ..
by suezielily at 16:22
Richard Brau..
by nobikunJ at 18:04
LuckySevenSt..
by suezielily at 16:51
どこかにある猫の国の奈知..
by LuckySevenStars at 12:16
LuckySevenSt..
by suezielily at 15:23
面白そうですね〜。 ヘ..
by LuckySevenStars at 15:11
LuckySevenS..
by suezielily at 17:59
マンチカンが可愛すぎる可..
by LuckySevenStars at 17:20
LuckySevenS..
by suezielily at 17:33
suezielilyさん..
by LuckySevenStars at 13:37

フォロー中のブログ

エコ猫な人々
すみやのひとり言・・・
路地猫のひとり言
ヒトは猫のペットである
春待ち日記
たびねこ
ちりめん戯縫
大杉漣の風トラ便り
4にゃん日記+
猫イズム
のらマニア ~長崎ぶらぶら猫~
浅草・銀次親分日記
シェークスピアの猫
ぎんネコ☆はうす
ルドゥーテのバラの庭のブログ
猫と文学とねこブンガク

外部リンク

最新の記事

アルトゥーロの島
at 2017-10-18 17:06
ツルゲーネフ「はつ恋」
at 2017-10-11 17:33
石田孫太郎「猫」
at 2017-10-06 17:02
ゾラ「テレーズ・ラカン」
at 2017-10-06 16:41
H・ジェイムズ傑作選
at 2017-10-06 16:23

最新のトラックバック

ヘミングウェイ「雨の中の猫」
from ネコと文学と猫ブンガク
高見浩訳「雨のなかの猫」
from ネコと文学と猫ブンガク
一茶の猫俳句
from ネコと文学と猫ブンガク
「波の塔」の猫
from ネコと文学と猫ブンガク
内田百閒の広告
from ネコと文学と猫ブンガク
キャットサロンの猫
from A Cat, a Camer..
キャットサロン(A Sa..
from 猫と文学と猫ブンガク
日経新聞・フィギュアの世..
from ナチュラル&スローライフ

ご注意 notice

野球川柳、写真、英文記事等は無断転載禁止。 コメント下さった方、有難うございます。

ライフログ


芥川龍之介全集〈5〉 (ちくま文庫)


猫に時間の流れる (中公文庫)

検索

タグ

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

猫
本・読書

画像一覧

芥川と谷崎

「近々に東京中が、森になる」とは、シュールリアリスティックであるが、何か美しい幻想ではある。
大袈裟な題であるが、二大文士の比較論ではない。 芥川の「奇怪な再会」を読んだら、谷崎の「猫と庄造と二人のをんな」に良く似た設定が、いや、発表年次を考えたら逆であるが。私の読む順番が逆だったのである。谷崎の「猫と~」は1936年に発表されている。芥川の「奇怪な再会」は大正9年の作。谷崎と芥川といえば、小説にプロットが必要であるか論を展開し、その数日後に芥川は自殺している。
e0265768_1919768.jpg




以下、「奇怪な再会」を「奇」と記し、「猫と庄造と二人のをんな」を「猫」と記す。
奇 「これか? これは嚊に引っ掻かれたのさ。」
猫 (庄造と福子が夫婦喧嘩をする場面で福子が夫を引掻く)
奇 「お蓮は犬を板の間へ下すと、無邪気な笑顔を見せながら、もう肴でも探してやる気か、台所の戸棚に手をかけていた。」
猫 (猫のリリーに食事を与えたいが、夜中のことであり、妹夫婦の家へ居候の身である品子は翌日猫に何かあげようと約束する)
奇 (犬はお蓮と牧野の晩酌の席や寝室でも同席することがある)
猫 (同様の場面あり)
谷崎の「猫と~」は夫と元妻、現在の妻との三角、猫も併せての四角関係。芥川の「奇怪な再会」は牧野と妻、妾のお蓮(お蓮の元恋人の金は彼女の思い出の中に登場)と犬(妾宅に拾った犬と以前飼っていて連れてこられなかった犬への郷愁)と更に複雑だ。芥川の後期の作品の多くは精神衰弱が影響しているようだが、この作品はそう取っていいのか、随筆ではなくて長めの短編小説なので判断がつきかねる。
「猫と~」は谷崎の猫への偏愛が作品に投影されているが、芦屋の中流家庭の生活と風俗、ユーモアとアイロニー、猫狂いの男と離縁された女性の孤独が良く描かれている。芥川の作品に影響されたかどうかは私の勝手な想像であるが、谷崎が「自分なら、こう書く」という気持ちがあったのか。谷崎との文学論が直接的な自殺の原因ではなかったにせよ、後味の悪い思いはあっただろうから。
読む順番が逆だった、のもう一つの例。
芥川の「地獄変」と岡本綺堂の「修禅寺物語」である。 芥川作品を先に読んでいたので、最近になって綺堂を読むようになり、「芸の為なら、身内も犠牲に」したという題材に共通点を見て、驚いた。 綺堂のほうが芥川よりも年上である。どちらも宇治拾遺物語にヒントを得た作品なのだ。 綺堂は更に、関東大震災で経験した火事についての随筆でも火事に見惚れていた絵師を思い出している描写がある。
e0265768_19193074.jpg
e0265768_19193651.jpg
e0265768_1919438.jpg
e0265768_19195117.jpg
e0265768_1919566.jpg

[PR]
by suezielily | 2012-09-16 19:20 | 文学