猫を題材にした小説随筆や猫好き作家をご紹介
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松本清張「疑惑」
野村芳太郎監督の映画の印象が強い作品だが、先日常盤貴子、尾野真知子主演のドラマが放送された。
数年前には弁護士役が田村正和、球磨子役が沢口靖子というとんでもない配役だったので、それよりはマシではあったが…。沢口サイドからすれば、清純派のイメージからの脱却を図ったのかもしれないが、清張が生きていたら、ご立腹だったかと思う程の迷演技だった。
野村監督の映画では、弁護士の律子が岩下志摩、球磨子が桃井かおり、と二人の対照的な女性を(弁護人と被告の立場では味方同士ではあるが)対立させ、そのまま女優の個性を活かした脚本演出であった。
法廷で、鹿賀丈史演じる球磨子の知人が一度は検察側の証人として出廷したのを、後に弁護人の律子の尽力で被告に有利な証言をする場面。
「どうして言ってくれなかったの、しゃらくさいわねぇ」「悪い、悪い」…台詞をうろ覚えだが、桃井、鹿賀のアドリブではないかと思わせるような軽やかなユーモアのある言い回しであった。
で、常盤、尾野Versionであるが。正直、二人の女優の落差が少なすぎるというか、岩下、桃井版の迫力にはほど遠い。
元々、清張の原作は男性の、それも国選弁護人であるので野村監督版の脚本演出は大幅に脚色してある。
実在の事件を元に原作が書かれており、その事件は男性が容疑者であったが。
現代は清張の生前とは違い、裁判員制度や携帯電話の普及など、原作と違った演出脚本が必要なのは分かるが、それにしても! 裁判員の1人の妻役で西田尚美が出ていたが、この役では勿体無い、主演の2人のどちらかを演じても良かったのではないか。モデル出身だが、ファブリーズのCM(ピエール瀧との夫婦役が良かった)や向田邦子原作「胡桃の部屋」の蟹江敬三の愛人役など、とてもいい女優だ。
子供の証言が重要な鍵を握る、という脚色は清張の他の作品(「鬼畜」「潜在光景」など)を思わせたし、刑事役で松重豊、検事役で小木茂光(「ネコナデ」のTVドラマ版主演で大ファンになった! 一世風靡セピアのリーダーだったとは、驚愕)といい役者も出ていたのだが。
主演女優の妄想キャスティングをしてみる。律子を中谷美紀(有能で上品なのに意地悪な女性を演じさせると天下一品)、球磨子を小池栄子ではどうだろう。球磨子は「肉体の門」のかたせ梨乃ばりのダイナマイトボディと品の無さ、それでいて辛い過去を思わせる悲哀や陰影も演じられる女優でないと駄目だ。
近年放送された清張原作の他の作品は、出来が良いものが多く、原作への敬意が感じられる内容だった(1つのドラマで別の清張作品へのオマージュが見えたものもあった)ので、残念であった。
数年前には弁護士役が田村正和、球磨子役が沢口靖子というとんでもない配役だったので、それよりはマシではあったが…。沢口サイドからすれば、清純派のイメージからの脱却を図ったのかもしれないが、清張が生きていたら、ご立腹だったかと思う程の迷演技だった。
野村監督の映画では、弁護士の律子が岩下志摩、球磨子が桃井かおり、と二人の対照的な女性を(弁護人と被告の立場では味方同士ではあるが)対立させ、そのまま女優の個性を活かした脚本演出であった。
法廷で、鹿賀丈史演じる球磨子の知人が一度は検察側の証人として出廷したのを、後に弁護人の律子の尽力で被告に有利な証言をする場面。
「どうして言ってくれなかったの、しゃらくさいわねぇ」「悪い、悪い」…台詞をうろ覚えだが、桃井、鹿賀のアドリブではないかと思わせるような軽やかなユーモアのある言い回しであった。
で、常盤、尾野Versionであるが。正直、二人の女優の落差が少なすぎるというか、岩下、桃井版の迫力にはほど遠い。
元々、清張の原作は男性の、それも国選弁護人であるので野村監督版の脚本演出は大幅に脚色してある。
実在の事件を元に原作が書かれており、その事件は男性が容疑者であったが。
現代は清張の生前とは違い、裁判員制度や携帯電話の普及など、原作と違った演出脚本が必要なのは分かるが、それにしても! 裁判員の1人の妻役で西田尚美が出ていたが、この役では勿体無い、主演の2人のどちらかを演じても良かったのではないか。モデル出身だが、ファブリーズのCM(ピエール瀧との夫婦役が良かった)や向田邦子原作「胡桃の部屋」の蟹江敬三の愛人役など、とてもいい女優だ。
子供の証言が重要な鍵を握る、という脚色は清張の他の作品(「鬼畜」「潜在光景」など)を思わせたし、刑事役で松重豊、検事役で小木茂光(「ネコナデ」のTVドラマ版主演で大ファンになった! 一世風靡セピアのリーダーだったとは、驚愕)といい役者も出ていたのだが。
主演女優の妄想キャスティングをしてみる。律子を中谷美紀(有能で上品なのに意地悪な女性を演じさせると天下一品)、球磨子を小池栄子ではどうだろう。球磨子は「肉体の門」のかたせ梨乃ばりのダイナマイトボディと品の無さ、それでいて辛い過去を思わせる悲哀や陰影も演じられる女優でないと駄目だ。
近年放送された清張原作の他の作品は、出来が良いものが多く、原作への敬意が感じられる内容だった(1つのドラマで別の清張作品へのオマージュが見えたものもあった)ので、残念であった。
by suezielily
| 2012-11-15 19:27
| TVドラマ、movie