猫を題材にした小説随筆や猫好き作家をご紹介


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「ノラや」は私小説なの?

内田百閒の弟子の一人で、出版社「鉄道日本社」の創立者である雑賀進氏の「実説 内田百閒」(論創社、51頁に渡る表題作の初出は「小説新潮」昭和46年12月号)に「ノラや」について書かれている。
「 敗戦後いろんな辛酸を経て東京に復帰できたのは二十一年のくれであって、翌年春、西神田の小学校前の焼跡を二十坪ほど苦心の末手に入れ、事務所兼住宅のバラックを建てた。バラックの玄関前に百閒先生が立たれたのは、たしか二十二年のくれころであったと思う。」…この描写で黒澤明監督の「まあだだよ」のシーンが浮かんでくる。そうか、映画の中でノラ失踪の際に校門前で児童達にも迷い猫のチラシを配っていたのは、小学校が近かったからなのか。





所ジョージが弟子の一人を演じていたが、あの強烈な個性の持ち主がそれを打ち消して、文士然とした佇まいであった。黒澤「天皇」の徹底した演出が垣間見えた。
この書物の中に「阿房の百鬼園」という25頁の随筆があり、その中の「番町ネコ騒動」より。
 「百閒先生の著作中“ノラや”は些か常識を逸脱した作品であって、いうならば日本的な破滅的私小説に属するものではあるまいか。(中略)あのノラやは百閒全作品中の傑作のひとつであるように思う。」
私小説とは、恐れ入った。そんな風に思った事はなかったが、卓見かもしれない。しかも「これはまぎれもない恋愛小説、しかも失恋小説のひとつというべきか」とまで!…イプセンの「人形の家」のヒロインから採った名前だが、雄猫ではなかったか。 いや、百閒先生の弟子は女性もいるが、男性が大半であるからして!?
「 猫好きの点ではぼくも先生に劣らない程であって(中略)、この雑文を草するために“ノラや”を読み返して半日を費し、しかも涙で顔中クシャクシャになって、自分ながらあきれるのである。」
「ノラや」を近所の大学図書館(一般人も利用可)の中で読んでいた際、涙も鼻水も止まらず、ただでさえ部外者のオバさんである、これ以上学生さん達に怪しまれてはならじ、と書棚に戻した。雑賀氏の本も、その大学図書館で見つけたのである。
雑賀氏はこうも言う。「 まず、ネコ一匹を探す方法として、新聞広告、(中略)特に外人宛の英文捜索願いビラ等々、少々大袈裟ではないだろうか。」「それよりもぼくが今もって心に引っかかるのは、(中略)
先生と会ってもノラのことには一切触れるべからず!というお達しが、どこからか我々のところに伝えられてきたことだ。」
猫好きな雑賀氏でさえそう感じておられたのか。しかし、「全くわがままな先生だと思うものの、そのわがままが世間に通るということも何と大したことか。」「百鬼園先生というのは、やはり世にも珍しき大人物なのであろう。」とこの項は結ばれている。
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by suezielily | 2012-12-05 19:23 | 猫書籍