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乱歩作品の英語訳

江戸川乱歩の短編の英訳が出ている。Tuttle Publishing Companyで初版は1956年。
翻訳はJames B. Harrisで、いくつか冒頭部分(まくら)に限ってご紹介。
“The Traveler with the pasted rag picture”
If this story I am about to tell was not a dream or a series of hallucinations, then that traveler with the pasted rag picture must have been mad.
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Strange Tale of Panorama Island

Edogawa Ranpo / Univ of Hawaii Pr


「押絵と旅する男」
この話が私の夢か私の一時的狂気の幻でなかったら、あの押絵と旅をしていた男こそ狂人であったに違いない。
“The Psychological Test”
Fukiya might have gone a long way in the world if he had only put his considerable intelligence to better use. Young, bright, and diligent, and the constant pride of his professors at Waseda University in Tokyo―anyone could have seen that he was a man earmarked for a promising future.
But, alas, in collaboration with the fates, Fukiya chose to fool all observers.
Instead of pursuing a normal scholastic career, he shattered it abruptly, by committing…murder!
Today, many years following his shocking crime, conjecture is still rife as to what strange, unearthly motive actually prompted this gifted young man to carry out his violent plot.
Some still persist in their belief that greed for money―the most common of motives―was behind it all.
To some extent, this explanation is plausible, for it is true that young Fukiya, who was working his way through school, was keenly feeling the leanness of his purse.
「心理試験」
蕗屋清一郎が、なぜこれからしるすような恐ろしい悪事を思い立ったか、その動機について詳しいことはわからぬ。またわかったとしても、このお話には大して関係がないのだ。彼がなかば苦学みたいなことをして、ある大学に通っていたところをみると、学資の必要に迫られたのかとも考えられる。
“The Human Chair”
Yoshiko saw her husband off to his work at the Foreign Office at a little past ten o’clock. Then, now that her time was once again her very own, she shut herself up in the study she shared with her husband to resume work on the story she was to submit for the special summer issue of K ―magazine.
「人間椅子」
「佳子は、毎朝、夫の登庁を見送ってしまうと、それはいつも十時を過ぎるのだが、やっと自分のからだになって、洋館のほうの、夫と共用の書斎へ、とじこもるのが例になっていた。そこで、彼女は今、K雑誌のこの夏の増大号にのせるための、長い創作にとりかかっているのだった。」
実は、原文に忠実に訳されていない箇所もある。順番が違うのだ。冒頭部分の英訳が本来、数行あとにくるパラグラフの後に訳されたりしているのだ。「心理試験」がそうである。
Today, many yearsからthe leanness of his purse.に至る数行の英文がどうもマクラ部分らしい…違っていたらどなたかご指摘を。
原文に無い箇所も加えられている。Waseda Universityではなくて、主人公は××大学の学生、という設定だ。
翻訳者の判断でそうなったのだろうが、こういった事は逆もありうるわけで…海外文学の翻訳も、翻訳者の文体でしか伝わっていない可能性も当然、ある。Lost in translationが起こらないようにしておられるだろうが。どうにかそれもえらく時間をかけて読めるのは英語だけなので…他の言語の翻訳ものはちゃんと理解できているのだろうか、作家のいわんとするところが。
井上ひさし氏が対談形式の日本文学史で、チェーホフの作品について、チェーホフは活き活きと書いているのだろうけど、翻訳されたもので読んでいる自分に伝わっているのか、ふと思うことがあると言っておられた。
井上氏が、米原万理氏の妹さんと再婚なさったのはロシア文学への探求もあったのかもしれない、とその箇所を読んで思った。井上氏は戯曲もお書きになり、こまつ座を率いて舞台でも活動されていたので、チェーホフをより深く理解したい動機もあったのだろうか。
話が飛躍したが、日本文学の英語訳は、英語学習のためにとても良い教材だ。時々、「あれ、違う」ところを見つけるのも勉強になるし、かといって自分がもっと上手く出来るはずもないので…概ね、忠実に訳されているはずだし、原作で内容は分かっているので、「こう表現するのか」とか、教えられる事は多い。
何より好きな作品だと頭に入ってくる。まるで興味の無い事だと、何の事か理解できないのは母語も外国語も同じだ。
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by suezielily | 2013-02-20 18:49 | 文学