猫を題材にした小説随筆や猫好き作家をご紹介


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幸田文「こがらし」の猫

「幸田文どうぶつ帖」は犬のことや動物園で観察した動物のことも書かれている。猫のことを書いた随筆は「読書のすすめ」「小猫」「ふたつボン」「私のおもい」「冬じたく」「こがらし」と小説「あじの目だま」が収録されている。
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正直、文さんは随筆と小説をどう書き分けておられるのか分らなかった。
収録作品の中では駄菓子屋の老婆と猫の二人暮らし、という「こがらし」が一番好きだ。

各作品には現在ではあまり使われない語彙に脚註が付記されている。
「しもたや」はしもうたや(仕舞屋)であり、「商店街の中で店じまいをした家」だそうだ。
「 駄菓子屋のばあさんはたった一人で暮らしていた。いや、猫とふたりで暮らしていた。」
「近処にはもう少しましな雑貨屋を兼ねた駄菓子屋があるし、(略)小さいお客はばあさんの処が好きなのだ。」
「火なし火鉢の猫板のうえに、おすめす不明のばあさんの猫が、鼻づらをこちらへ向けて香箱をつくっている。ばあさんと猫と、双方動かないでじっとしている。暗い電燈は、しかし、できるだけよくばあさんと猫を照らしているから、ぼろ綿入れのばあさんのふくらみからも、毛づやの悪い猫の背みねからも、生きているものの有つラジウムみたような放射が、ときどききらりと発散するのが映る。」
「『おゝ寒、寒』と猫がいった。  『ほんとに寒いねえ。』ばあさんは返辞をする。 (略)ざあっ、ざざざざ。孕んだ障子ががたがたといって潰れる。 『おゝ寒、寒』とまた猫がいった。香箱をつくって、やや下向き加減に眼を閉じ、髭も動かさず、猫は喉声をつかった。」

 老婆と猫のやりとりは寂しげとか、ほのぼの、とか言うよりも不気味に感じる。

高見順の日記の中に出版社がどこか忘れたが、文学全集に収録された作家のうち、「認めない」と書かれた何人か(結構な人数だった)に幸田文の名前もあった。曰く「随筆家である」と。小説家ではない、ということだろうか。

父の幸田露伴は日本の近代文学に多大なる影響を与えた作家であるのは周知のとおり。
娘の幸田文は後続の文筆家、特に女性の随筆家に良くも悪くも?影響を与えた人と思われる。
もしかしてこれは彼女の造語ではないかと思える表現も見られる。
名文だと思う。猫や動物が書かれていなければ手に取ることはなかったけれども。
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女いっぴき猫ふたり (文春文庫)

伊藤 理佐 / 文藝春秋


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by suezielily | 2013-04-27 19:24 | 猫書籍