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安部公房とわたし

女優である山口果林の話題の本、「安部公房とわたし」を図書館から借りた。
この本の書評を週刊誌で見るまで、果林さんが安部公房と愛人関係にあったとは知らなかった。
派手ではないが、知的で堅実な演技をするベテラン女優ぐらいの認識であった。
落ち着いたトーンで綺麗な標準語、東京弁を話す女性。その印象と本書の冷静な筆致は同じだ。
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安部公房を読み始めたのもここ数年のこと。偶然が三回重なってのことであった。

その1―― 有線放送の映画チャンネルで岸田今日子主演の「砂の女」のモノクロ映像をチラッと見て、「うわ、怖い…」とまともに見なかったのだ。そのチャンネルは同じ月に同じ映画を繰返し放送するというのに。
その2―― 米国人の友人夫妻が日本文学の英訳本を沢山所持しているが、「砂の女」のことを「isolatedな気分になれる」と言っていた。人のことは言えないが、「暗い奴だなー」と思っていた。
その3―― 市内の公民館内の図書館で古い本を払い下げしており、その中に「砂の女」があった。
持ち帰って読んで、夢中になり、友人に感想を述べた。
「あんな経験を安部公房自身がしているとは思えない荒唐無稽な設定だけど、見てきたように詳しい描写で、それが凄い」と。

その1、2、3のあいだは正確には覚えていないが、1、2年か少なくとも数ヶ月は経っている。
三島由紀夫との関わり…全く思想は正反対だが、お互いに意識し合う良きライヴァル関係であったことも、安部公房に対する興味を加速させた。

 妻である安部真知は、「砂の女」の英訳本のイラストも描いている。写真を見たが、ショートカットの似合うキュートで美しい方である。
果林さんの本によると、真知さんは安部公房が関わった舞台の衣装や美術の担当もしておられたそうだ。
安部公房と果林さんの道ならぬ恋と、妻である真知さんとの確執も書かれている。

以下、目次。
「プロローグ」「第一章 安部公房との出会い(桐朋学園大学演劇科/安部公房ゼミナール/安部公房演出の「鞄」/接近/卒業、そして俳優座へ/芸名「山口果林」の誕生/密会/」「第二章 女優と作家 (劇団とテレビのはざまで/連続テレビ小説「繭子ひとり」主役に/声のテープ/運命の東北旅行/NHKのロケ/表参道の巣箱/放送開始/仕事休みの日は研究会へ/「時の崖」の映像化/ドライブ/「ガイドブック」/「繭子ひとり」/逢瀬/最後のロケ/朝ドラ出演を終えて/「安部公房スタジオ」始動/演出家・久野浩平/ざわつき/俳優座退団とマネージメント/表参道のアパート/我が家に通う作家/安部公房の手/スタジオとピアノの記憶/「スタジオ通信」/嫉妬心/「密会」の舞台探し/西武美術館/「水中都市」/カメラのプレゼント/ナンシー・K・シールズ/地方公演/斬新な公演「人さらい」/夫人との対立/「仔象は死んだ」の映像化/安部公房スタジオから離れる/スタジオ休眠/海潮音)」「第三章 女優になるまで」「第四章 安部公房との暮らし」「第五章 癌告知、そして」「第六章 没後の生活」「エピローグ」「山口果林の芸歴」

お二人の邂逅は、こんな風に書かれている。
「安部公房との出会いは、一九六六年三月、桐朋学園短期大学部演劇科への第一期受験生と面接官としてだった。閉鎖された俳優座養成所に入ることを願っていた私は、千田是也のもとで演劇を学ぶことが桐朋学園に入学する第一の動機だった。」
何という名門大学だろう。ある意味、東京大学以上のステータスだ。
そして、それだけではない。1947年生れの果林さんが描写する東京の生活。彼女の周辺にある文化的なものや場所などは2013年の現在でも我が地元には無いことばかり!
2013年8月1日の第一刷発行が9月25日でなんと、第四刷となっている。
原泉の名前も尊敬する先輩女優として登場する。作家の中野重治の妻である。
千田是也と原泉は、小林多喜二の遺体と対面した人々の中にいた…という記述が井上ひさしや文芸評論家達との対談形式の日本文学史の中にあった。

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安部公房とわたし

山口 果林 / 講談社


箱男 (新潮文庫)

安部 公房 / 新潮社


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by suezielily | 2013-10-12 19:28 | 文学