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猫を題材にした小説随筆や猫好き作家をご紹介


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歌川国芳の猫

悳俊彦の「もっと知りたい  歌川国芳 生涯と作品」より、「猫好き国芳」を抜粋。
副題が「器量よしから不細工まで、なべていとおし」とある。
「国芳の猫好きは通り一遍のものではなかった。(略)普段から国芳の周りには数匹から時には十数匹の猫がたむろしていた。
歌川国芳の猫_e0265768_1821052.jpg




家には猫の仏壇があり、死んだ猫の戒名を書いた位牌が飾られ猫の過去帳まであったという。(略)ある日、国芳は芳宗を呼び、『うちの黒が可哀そうにお陀仏になった。すまねーが和尚さんにいつものように拝んでもらって戒名をもらい、畜生塚に埋めてきてもらいてえー』と頼んだ。」
ところが弟子の芳宗は、言われたとおりにせず、貰った金で…以下、本書を手に取って下さいね。
嘉永二、三年(1849-50)頃の作品「古猫妙術説」の解説。
「古猫の妙術いたずら鼠をやっつける――この話は中国の古典『荘子』殻面白く脚色されたものだ。」
『大名人猫』という鼠とりの名人猫を借りてきた勝軒という剣術者。巨大な鼠が現れて大暴れするのを、どうにかしたい。うすぼんやりとした猫だが、不思議な術であっという間にその鼠を退治してしまう。
「その夜、弱い猫たちが勝軒の家に集まって、かの古猫からその妙術を習うことになった……」
嘉永初期の作品「其のまゝ地口猫飼好五十三疋  下」の解説。
「猫で『東海道五十三次』を描く。こんな発想は、国芳と梅屋の仕業に違いない。『地口』とは『語呂合わせ』のことで、この作品も、もちろん五十三匹の猫が五十三次の駅名の語呂合わせとなり、それに似合う動作を猫にさせている。ここでは三枚続のうちの下を紹介する。五十三次の最後の駅(京)は虎猫に捕らえられた鼠に『ぎゃう!』と言わせて終わる。」
27ページの「東都名所  三ツ股の図」は、近年、「東京タワーとスカイツリーらしき建築物が見える」と話題になった。国芳は預言者でもあったのか?
この作品に関しては、もっと詳しいサイトがあるので興味のある方は検索なさって下さいね。
  

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もっと知りたい歌川国芳―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

悳 俊彦 / 東京美術


by suezielily | 2013-12-27 18:22 | 猫書籍