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中公文庫「猫」

昭和二十九年に中央公論から出版された「猫」という短編集にクラフト・エヴィング商會のデザイン画やカヴァー絵を加筆して出た文庫を購入。これはいい選集だ。
以下、目次。 
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「お軽はらきり/有馬頼義/みつちゃん/猪熊弦一郎/庭前/井伏鱒二/「隅の隠居」の話、猫騒動/大佛次郎/仔猫の太平洋横断/尾高京子/猫に仕えるの記、猫族の紳士淑女/坂西志保/小猫/瀧井孝作/ねこ 猫――マイペット、客ぎらひ/谷崎潤一郎/小かげ、猫と母性愛/壺井榮/猫、子猫/寺田寅彦/どら猫観察記、猫の島/柳田國男/忘れもの、探しもの/クラフト・エヴィング商會」
既読の作品は、大佛、谷崎、寺田の作品のみで「ほう、この作家も猫が好き」とか「この作家は知らない」というのもあって、中央公論社に感謝。

以下、柳田國男「猫の島」より、抜粋。
「陸前田代島の猫の話は、あれからもまだ幾つか聴いたが、もう『窓一ぱいの猫の顔』といふやうな、奇抜な新鮮味のある空想には出くはすことができなかつた。」 
「とにかく犬を牽いて渡つてはならぬといふ戒めの方が前にあつて、(略)犬を敵とするものが島には居る、それは猫だといふ説が起り、其猫には又違反を罰するだけの、畏るべき威力があるやうに考えたのが、乃ち田代の島の前史でもあつたかと思ふ。」
「犬と猫との仲の悪いことは、(略)枕草子にも既にその一つの記録があるが、(略)多くの家畜の中では猫ばかり、毎々主人に背いて自分等の社会を作つて住むをいふことが、第一には昔話の昔からの話題であつた。」「三   能登半島の遥かなる沖に、猫の島といふ島があることは、やはり今昔物語の中に二度まで記してあるが、(略)猫が人間を離れて猫だけで一つの島を占拠するといふことは、現実には有り得べきことではない。」
 以下、壺井榮「木かげ」より抜粋。
「つれてきた女あんまは約束が白猫だつたことなどけろりと忘れた顔で、斑の仔猫の器量自慢をした。業腹だつたが仔猫に罪はなかつた。」
「『ペルシャ猫のまつ白な、きれいな猫なんですがね、いいお宅へ差上げたいとおつしゃる、私のお得意さまがありましてね、』(略)
『私も猫は大好きで、本当はその白ちやんをもらいたいんでございますけどね、(略)猫ひとりおくのも可哀そうに思いましてね、何しろ可愛がつているかいないか、白猫ほど正直なものはありませんですからね。ほんとに正直ですわ』
手入れを怠れば毛並がよごれるというのだろうか。」
 この作品は他の作家のエッセイと違い、小説といっていい内容だ。
隣人宅に士官学校を卒業前に終戦となったうえ、二人の兄たちが戦死したという目のするどい口数の少ない青年がいて、不吉な影を落とす。
「ユキたちは裏庭の柿の木の下かげで、ころびつまろびつ遊んでいた。」
 ここから先は、本文を読んで下さいね。

坂西志保の「猫に仕えるの記」より、抜粋。
「イギリスのマンクス島の猫は尻尾がない。日本の猫は、尾はたしかにあるが、それが変な形に曲がつたり捩れたりしているのが多く、外国の猫のように真直ぐなのは少い。生れた時に切るか捩るかするのだろう、と彼等はいうが、そんなことはない。尻尾の変形も愛嬌があつて悪くはないが、私はどっちかというと長くて真直ぐなのが体全体の均整がとれて好きだ」
「カム、カムから始まつて、散歩はウォーク、食事はディナー、爪を出すとヴェルヴェット・ポーといわれる。天鵞絨(ビロード)のようなお手をという意味で、すぐ爪を引込める。尻尾を振れと日本語でいつても通じないが、ワェグ・ユーア・テールといえば、しきりに振る。ライ・ダォンといえば、横になる。町では英語を話す猫といわれて、有名になつた。」
「缶詰を開けると眼を皿のようにして見ている。外国の物はとにかく一応文句なしに試食して見ることと自分で決めたらしく、なんでも頂いて、味みをする。べーコン、七面鳥、チーズ、酢づけの玉ねぎ、キャビアなどから始まつて、ビスケット、キャンデー、オリーブなどと紹介されているうちに、大体これは好き、これは遠慮した方が安全と自分でも見当がついて来た。特に気に入つたのは、ベーコンの入つた黄色チーズで、だまつておけば二十匁(もんめ)位ペロリと食べてしまう。」
塩分の強いもの、玉ねぎやキャンデーなどと、猫の食事についての知識も乏しかった頃とみえる。
猫の名前はなんと、「ポツダム」だ。
「しかし、この中年の女性は親切で、猫の主人によく仕えてくれた、ある時など、病気してうんうん唸つているポツ公の前に両手をついて『どうぞお大事に』といつて帰つて行つたので、私はふき出してしまった。」

坂西志保の「猫族の紳士淑女」より抜粋。
「次に現れたのが赤虎の貧弱な雌猫であつた。(略)
出入りの魚屋さんは、この地方では破れた着物を着た子をボロッ子といい、それがつまつてボッコというのだ、といつた。拾われたボッコチャンはぐんぐん大きくなつて、ほつそりした品のあるエジプト猫を思わせる。」
「近所の百姓がボッコチャンの選択振りを見て、これはムコだといつた。猫というのが四種類あつて、虫を捕るのがムコ、蛇など爬虫類専門がヘコ、鳥類はトコ、鼠を捕るのがネコなのだ、と説明してくれた。」 
「朝早く真つ白な子猫が庭で鳴いている。金銀の眼で、尾の先が鉤型に曲がつている。(略)
眼に険があり、応挙や春草のネコを思わせるから、猫界では日本式美人といつたらよいのであろう。」

谷崎潤一郎の「客ぎらひ」より抜粋。
「人はその尾が動くのを見て、猫がまだ眠つてゐないことを知るのであるが、事に依ると猫自身はもう半分眠つてゐて、尾だけが反射的に動いてゐるのかも知れない。(略)一種微妙な表現が籠つていて、声を出すのは面倒だけれども黙つてゐるのも余り無愛想であるから、ちよつとこんな方法で挨拶して置かう、と云つたやうな、そして又、呼んでくれるのは有難いが実は己は今眠いんだから堪忍してくれないかな、と云つたやうな、横着なやうな如才ないやうな(略)尾を持たない人間には、こんな場合にとてもこんな器用な真似は出来ない。」

尾高京子の「仔猫の太平洋横断」より抜粋。
「今年の春生れた可愛い仔猫が二匹いた。二匹とも米国に多いグレイの虎猫で、よく垣根をくぐり抜けてこちら側に来、植込みの下枝にじやれて跳んだりはねたり、いつまでも遊んでいた。」
「A教授のお宅には、八歳になる白いペルシア猫がいた。(略)
縞りすの一種の小さなチップマンクがもとはA教授の庭にも沢山いたのを、この大猫が皆狩りつくしてしまつた由であつた。」
「若夫婦のやつているその店は(略)レコードを聞かせる小部屋もまだ急ごしらえの儘で、(略)二、三枚のレコードをためしていると、突然その隙間から仔猫がチョコ〱出たりはいつたりするのに気がついた。」

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猫 (中公文庫)

大佛 次郎 / 中央公論新社


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by suezielily | 2014-02-21 14:27 | 猫書籍