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池波正太郎「家族」

「池波正太郎の世界」という作家ムックに「家族」というエッセイがある。以下、抜粋。
「 黒いも黒い、真っ黒な仔猫である。
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老母と妻は、今日の午後、この仔猫を見て、
『とても可愛い』
というので、私へ見せに来た。
『いけない。四匹も飼っているんだ、いいかげんにしなさい』」
一度は元の飼主の依頼を断ったものの、結局この猫を引き取ることにしたそうである。
「曾祖母も祖父母も、叔父も母も、飼猫を絶やしたことがなかった。
それゆえ、飼猫のいない我が家というものは、私にとって考えおよばぬことなのであって、妻もまた、我が家の人となってから、猫を愛するようになってしまった。」
 その雄猫は[トント]と名付けられるが、二年後に交通事故が元で亡くなってしまう。
「獣医が雌の仔猫をもてきてくれた。
(略)私は『サル』とよんだが、家内は二代目の[トント]にしてしまった。数年前に封切られたアメリカ映画『ハリイとトント』に出て来る老猫と、その物語も妻はよほど感銘を受けたらしい。」
私はその「ハリイとトント」を見た覚えがうっすらとあるのだが、猫に興味の無かった頃なので老人が主人公のロードムービーだったということしか記憶にない、不覚。
 池波さんには飼猫たちはあまり懐かなかったそうだが、例外が二匹いた。
「五年前に死んだシャム猫の[サム]と、十余年前に死んだ三毛猫の[五郎]で、サムは夜更けに書斎へ入って来て、私と共にウイスキーをのんだ。これは、いまもいる老猫の二代目・サムも同じようにウイスキーをなめる。シャム猫というのは、やはり一風変わったところがある。
 五郎は、私の枕元に寝た。(略)五郎が後足で立ち、ふらりふらりと踊っているのを何度か見た。(略)顔を向けると、たちまちに気づき、そ知らぬ顔で、また寝そべってしまうのだ。」
「八十をこえた老母が一生懸命に飼猫の世話にはげむのは、
(こうして、猫たちを可愛がっておけば、自分の寿命がのびるだろう)
と、考えているふしがないでもない。」
「妻が入って来て、貰ったばかりの飼猫の名を、
『何とつけましょう?』
と、いう。」
カラス、カー公などというご主人の意見は却下され、「『いけません。三代目のココちゃんにします』」と答えた奥様であった。
尚、鬼平犯科帳の「猫じゃらしの女」の生原稿も一部掲載されている。
 ムックに寄稿した常盤新平の「猫が書かせた小説」より、抜粋。
「『鬼平犯科帳』の『猫じゃらしの女』には、長谷川平蔵が可愛がっているトラ猫の五郎がちらりと登場する。
『剣客商売』の『おたま』は、おたまという白い牝猫が主人公のような短編小説である。秋山小兵衛もまた作者と同じく猫が好きだ。」
「 おたまは迷い猫である、小兵衛はこの猫を可愛がったが、猫の毛が落ちていたり、(略)きれい好きの女房、おはるは叱ったり(略)
おたまは二年前に(略)鐘ヶ淵の隠宅に住みついてしまったのだが、(略)突然、姿を消した。そのおたまが春の日にもどってきたときから、小説がはじまり、小兵衛を事件へと案内する。
その昔、小兵衛はおくろという黒い牝猫を飼っていた。この猫もおはるに邪険に扱われた。」
おくろが煙草盆に手を伸ばした主人に、自分の尻であてがって目の前まで押してきたエピソードが紹介される。
「おたまもおくろに劣らず利口な猫だ。そして、おくろの利口なところが『おたま』という小説の伏線になっている。」
「先生の自選随筆集『私が生まれた日』(略)の(略)『猫』の冒頭で池波先生はつぎのように書いておられる。
『私のところでは、むかしから猫を飼っているので、猫のいない自分の家など考えられなくなってしまっている』」
「飼猫のなかにネネという牝猫がいた。(略)
ネネは黒と白がまじっていて、飼いはじめのころは、机の一隅にすわりこんで、二時間でも、三時間でも先生が原稿を書かれるのをじっと見ていた。ところが、半年ほどしてネネは行方知れずになってしまうのである。(略)それから半年ほどして、近所の人がネネがもどってきたことを知らせてくれた。
ネネは『むっくりとふとって』いた。するとシャム猫のサムが出もどりのネネをいじめるようになった。
先生が月刊誌の連作小説を書いていたとき、十五枚で行きづまってしまった。」
「ふと窓の外に目をやると、ネネが塀の上で腹ばいになって寝ている。(略)『ネネ、ネネ。何を考えている?』
ネネは物憂げに先生を見てから、顔をそむけてしまった。その瞬間、先生は『しめた!!』と思った。」
「 先生はご褒美に車海老をネネにあたえた。このときにできたのは『おたま』という作品ではないが、先生の周辺に猫が何匹もいなかったら、『おたま』が生まれることもなかったろう。」
 
常盤新平氏の翻訳でアーウィン・ショーという作家を知った私は、亡くなられた際にほぼ同時期に訃報を聞いた丸谷才一氏と比べて毎日新聞(を我が家では長年購読)の書評欄の扱いが小さかった事に不満を覚えた。
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夏服を着た女たち (講談社文芸文庫)

アーウィン ショー / 講談社


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by suezielily | 2014-04-11 17:25 | 猫書籍