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風野真知雄「歌川国芳猫づくし」

風野真知雄の「歌川国芳猫づくし」を借りた。
以前図書館より借りた金子信久の「ねこと国芳」のような、美術解説書のようなものを想像していた。
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表紙とカヴァーも国芳の「鏡面美人尽くし 娘と猫」「其のまま地口猫飼好五十三疋」である。
ところが、それ以外に本書に国芳の絵が見当たらない。なんと、国芳や弟子、当時の有名人達が登場する捕り物帳といったような小説であった。
私が時代小説とその書き手に詳しくないのでこのような勘違いが起った。
 収録されているのは「下手の横好き/金魚の船頭さん/高い塔の女/病人だらけ/からんころん/江ノ島比べ/団十郎の幽霊」の七作品である。

 以下、「下手の横好き」より、抜粋。
「『猫を捜しているのさ』
『猫は、いるじゃないですか』と、国芳の後ろを指差した。
三毛猫が座布団の上で毛づくろいをしている。
『そりゃ三毛だろう。黒猫がいなくなったのさ。クロベエって名前の』」
「『まさか、おめえらじゃねえよな?』『猫を持っていったのがですか?』『ああ』『なんで猫なんか持っていかなくちゃならねえんで?』『お上の気に障ることをした罰かもしれねえ』」

松吉という若い男が、国芳の動向を見張っている。奉行所のスパイというか、下っ引きである。最初の短編に登場する頃はまだ可愛い気もあるのだが、作品の回が進むにつれ、岡っ引きらしく、つまり嫌な奴になってくるのだ。
国芳がお上の気に入らないものを描くからだ。人気役者の絵を描いたと見せかけて、その他大勢のお化けの中に、時の将軍家定らしき人物を入れてみたのだ。

「噂は広まり、この絵はたいそうな売れ行きだった。」
 国芳は、クロベエの似顔絵を十枚ほど描く。
「 同じような絵にすればいいのに、こんなものでも十とおりの姿態を描いてしまう。クロベエの特徴は毛艶である。ぴかぴかでしっとりしている。」
「黒い毛だから艶っぽいのか。ほかに理由があるのか。(略)明らかにほかの猫より艶があった。もしかしたら、クロベエは高貴な生まれなのかもしれない。
それをわかるようにしようとしたら、けっこう苦労した。」
「『これを近所に貼ってきてくれ。目立つところにな』」
文字も入れた。
 いい毛艶の黒猫   首に鈴あり   見つけてくれたらお礼を差し上げます  玄冶店  一勇斎国芳」
「 いま、八匹の猫を飼っている。
猫は昔から大好きで、いちばん多いときは二十何匹いた。(略)いまは八匹と数を決めている。
八というのは縁起をかついだ。(略)
いま飼っている八匹の猫が、ぜんぶ死ぬころには、自分もこの世をおさらばするのかもしれない。
クロベエは八匹いるうちの一匹だが、とくにかわいがっているということはない。だが、いなくなると心配でたまらない。
猫が迷子になることはないだろう。」
「 ここらでときどき猫がいなくなるという話は、床屋で聞いた。
近くに三光稲荷という神社があり、ここに祈るといなくなった猫がもどるというご利益で有名である。それで猫がいなくなった愛猫家が、けっこう遠くから来たりする。
そんなとき、同じ柄の猫をここらで見かけると、
『もどって来たのね』と、持っていってしまうというのだ。
なんともふざけた話だった。」
国芳の描いた猫の絵だけではなく、彼の作風を踏まえた上での描写、同時代の北斎、広重、豊国らとの対比も面白い。
八代目の市川団十郎も登場する。最近、岡本綺堂(私が思う最高の時代小説家)が書いた江戸末期から明治時代の歌舞伎についての随筆を読んで少しは歌舞伎の知識もついたところで、「団十郎の幽霊」は特に面白く読んだ。

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by suezielily | 2014-05-25 16:39 | 猫書籍