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島木健作「黒猫」(英訳)

ドナルド・キーン氏が選者の近代日本文学の英訳を図書館で見つけた。
志賀直哉のような有名作家は当然として、島木健作の、それも「黒猫」が入っていたのが嬉しい。
原文と英訳を読み比べて頂きたい。
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A Late chrysanthemum : twenty-one stories from the Japanese
translated by Lane Dunlop
病床にあった著者が、さて、本を読めるぐらいに回復しつつあり、旅行記を手にした。
「誰よりも熱心な旅行記の読者は病人にちがいない」とは、面白い逆説だ。
「私は地理学の雑誌を何年も前から継続して取っていて、今まではただ重ねてあるだけだったが、この機会にこれらの頁を漫然と繰りひろげていると、これ以上の楽しみはないように思われて来た。」
 以下、原文と英訳。
「それの近頃の号にある博士の樺太旅行談が連載されていてそれが私には面白かった。そのなかの絶滅せんとしつつある樺太オオヤマネコの話、というのが強く私の空想を刺戟した。樺太の大山猫は明治四十一年、大正元年、昭和五年、の三度捕獲されたが、それ以後は絶滅したものと思われていた。
In recent issues, there was a serialized account of a professor’s travels in Sakhalin. It interested me.
A passage about the Sakhalin lynx, a kind of wild cat that was all but extinct, worked strongly on my imagination. There had been captures of this great mountain cat in the forty-first year of Meiji, the first year of Taisho, and the fifth year of Showa. After that, it was thought to have become extinct.」
「それが昭和十六年の二月になって、又も野田という所にとらわれた。この時の奴は雌だった。猟師が猟犬を差し向けると逆に犬の方が追いまくられてしまった。猟師が驚いて鉄砲を構えると、大山猫はいきなり樹の上から下の猟師目がけて小便をひっかけたというのである。私はこの簡単な記事を繰り返し読み、挿入されている大山猫の写真を飽かず眺めた。
But then, in February of the sixteenth year of Showa, another was taken at a place called Noda. This last one was a female. When the hunter had sicked his dog on her, it was that turned tail and fled. As the hunter raised his gun to shoot her, the lynx abruptly let fly with a stream of piss at him from branch of the tree. Reading this matter-of-fact account over and over, I gazed insatiably at the photographs of lynxes that accompanied it. 」
「写真の大山猫は明治大正の頃に捕獲されたものの剥製で、顔つきなど実物とはまるでちがってしまっているという。が、それでも熊をも倒すといわれる精悍さ、獰猛さはうかがわれぬことはなかった。頭と胴とで一米に近く、毛色は赤味を帯びた暗灰色で、円形の暗色斑文(はんもん)が散らばっているという。
The lynxes in the photographs were the stuffed remains of those captured in the Meiji and Taisho periods. A caption said that in such things as the expression of the face they gave no idea of the live animal. Nonetheless, the truculence and ferocity said to be capable of knocking down a bear could be surmised from them. Measuring about one yard in length, the lynx had dark gray fur tinged with red and mottled with dark round spots.」
尚、sickは研究社の英和辞書によると、動詞sicの過去形である。
「sic /sík/  ━ 【動】【他】 (sicked, sicced; sick・ing, sic・cing)
Ⅰ 〔…に〕〈犬を〉けしかける 〔on, upon〕He sicked his dog on the burglar. 彼は強盗に犬をけしかけた.
Ⅱ [通例犬に対する命令に用いて] 〈人を〉攻撃する
Sic him, Fido! ファイドー, やつにかかれ!」
 原文に忠実に訳してあると思う。
題名が黒猫、とこのオオヤマネコとどう関係があるのかというと、手に取って読んで頂きたい。
ネット上の「青空文庫」でも読める。

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by suezielily | 2014-07-20 17:35 | 猫書籍