猫を題材にした小説随筆や猫好き作家をご紹介
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吉村昭「凛とした世界」
https://kmoto.exblog.jp/23303431/
「年譜によると、吉行淳之介氏は、昭和二十九年七月に『驟雨』で第三十一回芥川賞を受賞している。
私が初めて氏の作品を読んだのは、この受賞作である。
その頃、私は、大学の文芸部にぞくし、(略)
芥川賞受賞作は文壇の望む作品傾向をしめす指針に似たものに思えていたので、(略)
芥川賞受賞作は必ず読み、『驟雨』も読んで感想を述べ合った。
部員たちの『驟雨』に対する批評は、文学青年特有の青臭いもので、ひ弱な、という(略)
私も強い印象は受けなかったものの、社会性を持たぬ小説は無意味であるという当時の風潮に反撥していたので、『驟雨』の爽やかな読後感にむしろ救われた思いがし、(略)
この作品に好意をいだきはしたが、小説家としての氏の存在が私の内部に入りこんでくることはなかった。
志賀直哉、梶井基次郎、川端康成、大岡昇平、永井龍男氏らの諸作品が、私の眼の前にそびえていて、私はそれらの諸氏の(略)
文章を筆写したりしていた。(略)
私が吉行氏の作品に深く入り込んでいったのは、(略)
『悪い夏』を読んだことがきっかけで、(略)
決して意気込んで書いたものではなく気軽に書いた作品にちがいない。
それだけに氏の感性が自由に表出しているのではないだろうか。(略)
『太陽が水平線に近づくと、海のひろがりが一面に色濃くなり、砕ける波頭が朱色に燦めきはじめる。
そういう時刻に飛込台から跳躍すると、空間にさまざまの形を描く軀は鮮やかなシルエットになった。
その効果を、小さい叔父はちゃんと計算しているのである。
[小さい叔父]の軀は、開きかけたジャックナイフのように二つに折れ曲がり、次の瞬間にピンと伸び切って手から水の中へ切れ込んで行ったり、あるいは幾回も回転したりした。』」
「ある古書店の店主が、不要と思える文献に類した書物は、売って市場にもどして欲しい、といった趣旨のことを書いたエッセイを読んだ。
使わずに個人が所蔵していると、その書物は数が少ないので値上がりし、それを必要とする人は高い価格で入手しなければならなくなる・・・・・と。
このエッセイに私は感心し、なるほどその通りだと思い、売り払うことに社会人としての義務感をいだくようになった。
むろん売るとなると、買った値段よりははるかに安いが、書物が少なくなるだけでもありがたい。
あらためて書棚を点検してみると、将来決して使いそうもない書物や、類似本がある。
それを見出した時は明るい気分になり、処分する。(資料の整理と保管)」
「悪い夏」を読んだことはないが、今でも時々映画評を目にする「八月の濡れた砂」(これも未見であるが)を連想させる題名だ。
そういえばフジテレビだったと思うが、深夜枠で「悪いこと」という短編ドラマのシリーズを放送していた。
ヒッチコック劇場のような内容で、知人に薦められて見たが、無名の俳優たちが演じていただけに迫力があった。
一作品だけ覚えている内容。
アラブ系の外国人がアクセサリー売りのバイトをやっていて、それは雇用主が「容姿がいいから」という理由で雇ったのであった。
客として知り合った若い女性が「アンタ、可愛いから」といって付き合うようになった…と思っていたら、結末は悲惨な内容だったように思う。
うろ覚えだが、怖いな、という記憶がある。
「恐怖劇場アンバランス」を覚えている人、ありや?
鈴木清順監督の作品がそりゃあ、怖いの何のって…
by suezielily
| 2014-10-23 17:28
| 文学