猫を題材にした小説随筆や猫好き作家をご紹介
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サラダ好きのライオン
もうすぐ 猫の日 ですのーん
http://www.animal-planet.jp/CatMonth2013/
村上春樹の「サラダ好きのライオン」の「オペラ歌手のシャム猫」より、抜粋。
「 シチリアで一カ月ほど暮らしたことがある。(略)同じ階にソプラノ歌手も滞在していた。(略)
この歌手は雌のシャム猫を飼っていた。どうやら猫を同伴して各地のオペラハウスをまわっているらしい。(略)その猫はいつも『やれやれ』という顔で、尻尾を立てて部屋から逃げ出してきた。人なつっこい猫で、呼ぶとうちに入ってきた。僕は自分の猫を日本に残してきて淋しかったので、よくそうして彼女と遊んだものだ。
しばらくして発声練習が終ると、猫は『ああ、やっと終った』という感じで身を起こし、自分の部屋に戻っていった。(略)アリアならともかく、ただ音階を上り下りするだけだと、聴いている人はそんなに楽しくない。猫にもその違いはわかるのかもしれない。あるいはソプラノの周波数は猫の耳にはつらいものなのだろうか。もしそうだとしたらソプラノ歌手に飼われる猫は気の毒だ。
(略)僕はこれまでたくさん猫を飼ったけど、特定の音楽を愛好する猫にはまだ出会ったことがない。たとえばレッド・ツエッペリンをかけるといつも逃げ出し、モーツァルトをかけると戻ってくるような猫は一匹もいなかった、ということだ。音楽は、(略)人間以外の動物には(少なくとも猫には)感受できないものではないかと、僕は考えています。」
以下、春樹さんは東京の原宿などで複数の建物から別々の音楽が聞えてきて音声がぶつかるような状況に、耐えられない、と書いている。
「僕はあのパレルモのシャム猫みたいに、まっすぐ尻尾を立てて、どこか遠い静かなところに行ってしまいたくなるんだけど。」
http://www.animal-planet.jp/CatMonth2013/
村上春樹の「サラダ好きのライオン」の「オペラ歌手のシャム猫」より、抜粋。
「 シチリアで一カ月ほど暮らしたことがある。(略)同じ階にソプラノ歌手も滞在していた。(略)
この歌手は雌のシャム猫を飼っていた。どうやら猫を同伴して各地のオペラハウスをまわっているらしい。(略)その猫はいつも『やれやれ』という顔で、尻尾を立てて部屋から逃げ出してきた。人なつっこい猫で、呼ぶとうちに入ってきた。僕は自分の猫を日本に残してきて淋しかったので、よくそうして彼女と遊んだものだ。
しばらくして発声練習が終ると、猫は『ああ、やっと終った』という感じで身を起こし、自分の部屋に戻っていった。(略)アリアならともかく、ただ音階を上り下りするだけだと、聴いている人はそんなに楽しくない。猫にもその違いはわかるのかもしれない。あるいはソプラノの周波数は猫の耳にはつらいものなのだろうか。もしそうだとしたらソプラノ歌手に飼われる猫は気の毒だ。
(略)僕はこれまでたくさん猫を飼ったけど、特定の音楽を愛好する猫にはまだ出会ったことがない。たとえばレッド・ツエッペリンをかけるといつも逃げ出し、モーツァルトをかけると戻ってくるような猫は一匹もいなかった、ということだ。音楽は、(略)人間以外の動物には(少なくとも猫には)感受できないものではないかと、僕は考えています。」
以下、春樹さんは東京の原宿などで複数の建物から別々の音楽が聞えてきて音声がぶつかるような状況に、耐えられない、と書いている。
「僕はあのパレルモのシャム猫みたいに、まっすぐ尻尾を立てて、どこか遠い静かなところに行ってしまいたくなるんだけど。」
by suezielily
| 2015-02-19 17:24
| 猫書籍