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横溝正史「猫好き猫嫌い」

 横溝正史「十風庵鬼語」のなかの「猫好き猫嫌い」より、抜粋。一九五二年の「探偵実話」に発表。
角川書店の「横溝正史自伝的随筆集」に収録。
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「 何月号かの本誌に、高木彬光が十風庵にはいつも猫がうじゃうじゃするほどいると書いたのを見て、本誌の記者君が、それちと面白いではないか、(略)これはとんでもない誤解である。
 げんざい、私の家には、猫は一匹しかいない。(略)
 それにも拘わらず高木彬光の眼に、猫がうじゃうじゃするほどいるように見えたというのは、かれが猫嫌いだからである。いや猫嫌いというよりも、猫恐怖症ではないかと私はにらんでいる。(略)当年とって六つか七つかになる彼の男の子は、猫を見ると、(略)異様な奇声を発してしりごみするのである。
 ところで、高木夫人はかくべつに、猫を恐れる風情もないから、これは明らかに父親からの遺伝にちがいない。(略)
 わが庵の猫女史ときたら、故海野十三家からお興入れしてきただけあって、たいへん聡明にうまれついていて、客があると必ずその膝へ這いあがって、そこでぬくぬくと香箱をつくるのである。客ならば、主人のてまえもあるから、決して、払い落とさないであろうことを、よく知っているのだ。
 高木彬光こそはもっともしばしば、猫に膝を占領されるという、絶大な被害を蒙った客のひとりなのである。(略)
 膝のうえの一匹の猫は、かれにとっては五匹にも相当するほどの威嚇をあたえ、もしそこへ、もう一匹の猫が顔でも出そうものなら、その二倍ではなく、その二乗、即ち二十五匹の猫が、十風庵に蠢動しているがごとき錯覚を持ったのにちがいない。
……と、そうとでも解釈しなければ、たった二匹の猫をとらえて、うじゃうじゃと形容するのは、作家としても落第だし、いわんや、かれのごとき、合理主義本格探偵小説を標榜する人物として、その観察眼に欠くるところ、あまりにも大なるを怪しまざるを得ないからである。」

 週刊文春が発表した1985年版の「東西ミステリーベスト100」によると、高木彬光の「刺青殺人事件」は10位。横溝にとっては後輩かと思っていたが、発表年度が1948年とある。1位の横溝の「獄門島」は1947年度。
 なぜそう思っていたかというと、私が高木彬光作品を読んだことがないのと、何か都会的な作風だろうという思い込みと、対照的な土着的でおどろおどろしい横溝ワールドからの印象である。
名前(本名かペンネームかも知らないが)も、何か明治生まれの正史よりは新しい印象を受けていた。
「蠢動」などという形容が出てくるあたり、随筆であろうとも「うごめく」ものがある十風庵であることよ。

「合理主義本格探偵小説」が高木彬光の作風であるなら、私の勘違いも当たらずとも遠からず(It is not very far from the truth)…なのかどうか、ご存知の方、ご教示を。
手厳しいことを書いているが、まあ、仲が良いからこそ冷やかしているのであろう。
ミステリ小説の世界を描くのに、猫ほど似つかわしい小道具もないだろうに、高木氏のような方もいたのだなあ…と思う。
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by suezielily | 2015-07-06 16:19 | 猫書籍