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I AM A CAT

翻訳家の鴻巣友季子の「飜訳問答2  創作のヒミツ」より、「I AM A CAT」の項。
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作家の奥泉光氏と、夏目漱石の「我輩は猫である」の英訳をさらに日本語に飜訳するという試みである。
本書で鴻巣氏はラフカディオ・ハーンの「雪女」など、他の作家の作品も別の現代作家(角田光代など)と競作している。
「飜訳問答2」というからには、「1」も当然あって、それは鴻巣氏と片岡義男氏との華麗なるバトルのようだ!
図書館の書架にあったのは「2」だけだったので、希望図書として申請しようかと思う。購入してもいいのだが、1700円前後の値段である単行本を逐一買うのは、無理だ。
漱石の
「吾輩は猫である」より、抜粋。
「一
 吾輩は猫である。名前はまだ無い。
 どこで生れたかとんと見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。」
「I AM A CAT」より、抜粋。
「I AM A CAT
CHAPTER
translated by Kan-ichi Ando
I am a cat; but as yet I have no name. Where I was born is entirely unknown to me. But this still dimly lives in my memory. I was mewing in a gloomy damp place, where I got the first sight of a creature called man.」
奥泉光氏の飜訳より、抜粋。
「『あいあむキャット』
あ、猫です。名前はまだなし。生まれた所も全くわからず。ただ微かながらの記憶はあって、どこだか暗く湿った場所で、自分はミイミイ泣いて居ました。人間と云う生き物をはじめて見たのがそこ。」
鴻巣氏の飜訳より、抜粋。村上春樹訳「キャッチャー・イン・ザ・ライ」風文体。
「『キャット・イン・ザ・ライ』
 こうして話を始めるとなると、君はまず最初に、僕がどこで生まれたとか、どんな毛むくじゃらの子ども時代を送ったとか、僕の両親は血統書付きだったのかとか、その手のディヴィッド・カッパーフィールド的なしょうもないあれこれを知りたがるかもしれない。そうそう、すっかり言い忘れていたけど、僕は猫なんだ。でも、なぜか名前はまだないんだな。やれやれ。
自分がどこで生まれたとか、僕にはなにひとつ分からない。でも、なんて言うかな、ぼんやりとした記憶はあるんだ。たしか薄暗くてじめじめした所で、ミャーミャー鳴いていた。ちなみに、ここでニンゲンって生き物を初めて見ることになったんだよ。」
本書には引用されていないが、J.D.サリンジャー(村上春樹訳)『キャッチャー・イン・ザ・ライ』
の冒頭部分の抜粋。
「 こうして話を始めるとなると、君はまず最初に、僕がどこで生まれたかとか、どんなみっともない子ども時代を送ったかとか、僕が生まれる前に両親が何をしていたかとか、その手のデイヴィッド・カッパフィールド的なしょうもないあれこれを知りたがるかもしれない。でもはっきり言ってね、その手の話をする気になれないんだよ。」
 漱石の原文には、デイヴィッド・カッパフィールドだの血統書だの毛むくじゃらだのの描写は、当然、ない。
しかし、「キャット・イン・ザ・ライ」とは恐れ入った。もっと感嘆したのは奥泉氏の「あ、猫です。」の書き出しである。
 漱石の作品のなかで、あるいは猫を描写した諸作家の作品のなかではあまり好きではなかったのだが、本書を読んでこの項が一番面白かったこともあり、改めて読み返してみたくなった。
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ドナルド・キーン (KAWADE道の手帖)

河出書房新社


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by suezielily | 2016-04-05 18:11 | 猫書籍