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R・カーヴァー「英雄を謳うまい」

 レイモンド・カーヴァーの「英雄を謳うまい」を借りた。村上春樹訳。
 以下、目次の抜粋。
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「初期の短篇(怒りの季節;髪の毛 ほか)、長篇小説の断片―「オーガスティン・ノートブック」より
詩(真鍮の輪っか;始まり ほか)、自作を語る(『隣人』について;『一杯やりながらドライブ』について ほか)
本の序文(星に導かれて;私の親戚たち ほか)、『ドストエフスキー』のシナリオについて、
『浮き』その他の詩について 、『テスに』について 、『使い走り』について 、
書評(大きな魚、伝説の魚;バーセルミの非人間喜劇 ほか)、エッセイと考察(フレンドシップ;聖テレサの書いた一行についての考察)」
以下、「『ドストエフスキー』のシナリオについて」より、抜粋。原題は”On The Dostoevsky Screenplay”
「 一九八二年の九月初めのことだが、映画監督のマイケル・チミノが電話をかけてきて、ドストエフスキーの生涯についての映画脚本の書き直しをするつもりはあるかどうか、私に尋ねた。(略)
 私とチミノはニューヨークで夕食をともにすることになった。(略)
私はテス・ギャラガーと電話で話した。(略)彼女もシラキュース大学で教えていたのだが、(略)
 チミノと私は(略)仕事の話になった。『ドストエフスキー』の話だ。自分は一人の偉大な作家についての映画を作りたいのだとチミノは言った。(略)彼が作りたくないのは、例をあげるなら、『ドクトル・ジバゴ』みたいな映画だった。そういえば作家であり医師であるジバゴが映画の中でものを書こうとしていたのは、たしか一度しかなかったな、と私は思い出した。(略)(念のために書いておくが、映画ではオマー・シャリフとジュリー・クリスティーが二人を演じていた)。(略)
チミノは小説家ドストエフスキーを一貫してヴィジブルに描きたいのだと言った。(略)
ドストエフスキーの映画をプロデュースすることになっているのはカルロ・ポンティで、彼は一九七〇年代の初めにソビエトで映画を撮った経験があった。彼の奥さんのソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニが出演した『ひまわり』という映画だ。」
 この映画脚本及び映画化の話は実現していないようだ。
チミノ監督とレイモンド・カーヴァー、そしてドストエフスキーとは意外な組み合わせである。
実現していたら、見たいと思うが、地味な作品であったろうな…。
誰がドストエフスキーを演じたのだろう。一九八二年…マックス・フォン・シドーかマストロヤンニかな。
チミノ監督はつい最近亡くなられたのだが(ご冥福をお祈りします)、たまたま手にしたカーヴァーの作品の中にこのような内容のエッセイがあったとは。
マーティン・スコセッシ監督と被…こらこら(笑)。両監督の作品に、デ・ニーロが主演しているからね。
「『使い走り』について」より、抜粋。原題は”On Errand”
「一九八七年の初め、E・P・ダットン社の編集者が、アンリ・トロワイヤの新刊の伝記『チェーホフ』を送ってきた。私は(略)ただちに読み始めた。ほとんど中断することなく読破したと思う。(略)
 三日目か四日目のことだが、本も終わりに近づいてきたあたりで、チェーホフ最後の日々の治療にあたった医師がオリガ・チェーホフに呼ばれて、まさに臨終を迎えようとしている作家の枕もとを訪れる短いくだりがあった。(略)
 私はそのとき感じたのだ。
私は今一篇の短編小説の中に送りこまれたのだと。(略)
ひとつはっきりと分かっているのは、私は今ここで、チェーホフにオマージュを捧げる格好の機会を―もちろん巧くやれたらということだが―手にしているのだということだった。
チェーホフは長い歳月にわたって、私にとって大きな意味を持つ作家だった。(略)
そのうちに私は物語を少しずつ、彼の最後の日々から遠ざけていった。彼が初めて人前で喀血したところまでさかのぼった。(略)
トルストイが見舞いに来るシーンを書いた。(略)
若いホテルのボーイがチェーホフの滞在する続き部屋に二度、重要な意味を持つ訪問をする。(略)
伝記の中には登場しない。(略)
何にも増して私がやり遂げなくてはならなかったのは、(略)とくに重要ではないとされているような出来事に、生命を吹き込むことだった。(略)私はこの短編小説を書きながら、これは以前に自分が書いたどのような作品とも大きく性格を異にしたものだと感じていた。」
 アメリカ人作家がチェーホフやドストエフスキーに傾倒しているとは、なかなか無いことのように思うが、どうなのだろう。
 この「使い走り」という短編もとても面白いので、是非ご一読を。
他に、「成熟すること、崩壊すること」にはアーネスト・ヘミングウエィについて書かれている。
村上春樹による「解題」も毎度の事ながら、カーヴァーについては思い入れが他の作家(の作品も飜訳していおられるが)よりも強い。
 帰国したアメリカ人夫妻の友人は、書棚に日本文学の英訳本を多く揃えていた。その中に、村上春樹などの現代作家に混じって、漱石などの、最早古典と言ってよい近代作家の作品も多くあった。
佐藤春夫があったのに驚いて、元高校の国語教師である妹に言ったら、「谷崎潤一郎から妻譲渡の…じゃない?」と言われたので、谷崎の「蓼喰う虫」を読んだのだった。
友人は飜訳された「Some prefer nettles」は未読だったが。
「春樹さんはねー、ご本人のキャラクターは魅力的だけど、つまり、エッセイは面白いけど創作=小説に興味が持てないの」と友人に言ったものである。これは春樹さんに限らず、村上龍、林真理子や彼らの先輩の小林信彦にも言えるのだけど。
村上春樹作品のうち、長篇小説には未だトライしていない(しかけて、頓挫)。
しかし、エッセイと短編小説、飜訳作品は面白いので、私と同じように感じる方も割と多いかもしれないので、そこら辺なら許容範囲…かもしれませんよ?
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英雄を謳うまい THE COMPLETE WORKS OF RAYMOND<7>

レイモンド カーヴァー / 中央公論新社


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by suezielily | 2016-08-20 20:04 | 文学