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保坂和志「東京画」

 保坂和志の「東京画」より、抜粋。
「比較的小さくておとなになりきっていない猫がそのあたりにいるのを見つけたことがあって、(略)猫が入り込めそうな縁の下とか床下の隙間がありそうな家を探してみたらすぐそばにあった家に縁の下がなかった。」

 
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「河合君夫婦とぼくは(略)二人の飼っている猫を介して話をするようになった。(略)
 ドアを完全には閉めないで少し隙間をつくってそこから猫が出入りしている。(略)
猫は猫なりの時間をかけてぼくのことを隣りの住人と認め、三ヵ月か四ヵ月たつ頃にはぼくが外から帰るのを階段の一番上で待っていてあがっていったぼくの鼻に自分の鼻を軽く突き出して挨拶するようになった。
(略)
『プニャ、隣りのお兄さんに馴れたのねえ』
(略)物干し場でプニャを遊ばせているところに仲間入りするようになり、(略)食事をしに行ったりするようになっていった。」

「かつてそうやって店をやっていたところが
 そのまま放置されたと言うのも一つの説明で、
『かつて店だったところが
 そのまま物を並べた状態で放置されたところ』というのは
 前を通りかかる人にまったく買う気を起こさせないと言う理由も含めて
 確かに『店』ではないということになるが、
 ここはそういう説明から生まれるイメージよりもはるかに投げやりで、
 この状態に至る経緯をしいて想像すれば、
 この店をやっていた人が
 あるときから売り物にするための乾物を仕入れる気をなくして
 空になっていく陳列台に読み古した本を並べていって
 長い時間をかけてこうなったということになって、
 実際まだこの家には人も住んでいる。」
「 あの二人の年寄りがああいうところで毎晩夕涼みをしているのは夕涼みが気持ちいいからやっているのではなくて、いままでずっとやってきた習慣だから今年もやっているし来年もやると考えることでぼくは一番納得がいくのだけれど、ある種のリアリティはそうやって習慣を習慣としてつづけることでしか確かめられないものなのではないかと思う。」
 猫を飼っていない「ぼく」と、同じアパートに住む他の男女が猫を飼っていて、彼らと仲良くなるというパターンは「猫に時間の流れる」など、他の保坂作品にもある。
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考える練習

保坂 和志 / 大和書房


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by suezielily | 2016-09-06 18:37 | 猫書籍