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プロコフィエフ短編集

「プロコフィエフ短編集」を借りた。
セルゲイ・プロコフィエフ作、飜訳はサブリナ・エレオノーラ、豊田菜穂子。
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「日本滞在日記」より、抜粋。
「急行電車で大阪に行った。活気のあるじつに日本的な街で、ヨーロッパ人にはひとりも出会わなかった。ことに珍しい光景は劇場、それも舞台ではなく、客席だ。全員が箱のような枡席に座り、弁当をほおばり、ものすごい速さで扇子をあおいでいる。興味深いのは、数千もの大小の灯りと、そぞろ歩く大群衆があふれた夜の大通りだ。わが国の床屋にはマニキュア部門があるが、ここには耳掃除部門がある。じつに面白い。わが国の耳の遠い音楽家連中を、こちらに送ってはいかがなものか。」

「ふたりの侯爵」より、抜粋。
「 ゴミ箱のうしろから、黒猫が跳び出した。(略)
 『黒猫だと! そんなものが前を横切るとは我慢ならん!』(略)
 黒猫が喉を震わせて鳴きわめき、茂みから跳び出して、まっしぐらに駆け出した。きっと雄猫に追われているのだろう。
(略)いったいなぜあのいまわしい猫は、ここでうろうろしているのだ。(略)
黒猫が哀れな声をあげ、彼の足もとから茂みのなかに走りこんだ。
(略)
高利貸は自宅の灯りの前に座り、愛想よく喉を鳴らす黒猫をなでていた。」
プロコフィエフというと、高名な作曲家、ピアニストである。小説も書いていたのか。
彼が来日したのは1918(大正七)年。アメリカで興行をやる前に、日本や他のアジア諸国で渡航費を稼いで、のつもりがビザや船の就航日の問題で、足止めを食らう。
日本にたまたま滞在していた興行師(ロシア人ではない)や、他のロシア人音楽家(プロコフィエフよりも格下)とコンサートを行う。それも、そう多い回数ではない。為替相場に一喜一憂し、有利な取引を待って隠していたルーブルを見つけられはしないかと気を揉む。
日本で知り合った人々との交流、徳川家の末裔からの作曲依頼(実現しなかった)をあてにしたこともあった。

汽車の車窓から見た、丁寧に耕された田畑に感心する様子は、広大な農業国から来た人だなあ、とこちらも感銘を受けた。

当時の日本は、クラシック音楽に対する知識も乏しく、作曲家、ピアノ演奏家としてのプロコフィエフが聴衆に理解して欲しい技巧的な違いなどが分かっていない。思ったような反応が無いのである。聞き手として、洗練されていない、ということだろうか。
なかなか厳しい感想が書かれている。
日本での生活をそれなりに楽しんだようではあるが、やはり失意の日々である。
祖国に帰るよりはアメリカで成功したい、しかし、うまくいくのだろうか…三島由紀夫の、若き日のニューヨーク滞在記を最近読んだものだから、少し共通する部分があるな、と感じた。
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Honoré de Balzac : Oeuvres complètes et annexes - 115 titres La Comédie humaine (Nouvelle édition enrichie) - Arvensa Editions (French Edition)

Honoré de Balzac / Arvensa Editions


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by suezielily | 2016-12-02 16:02 | 猫書籍