人気ブログランキング |


猫を題材にした小説随筆や猫好き作家をご紹介


by suzielily

プロフィールを見る
画像一覧
更新通知を受け取る

以前の記事

2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
more...

カテゴリ

全体
猫書籍
文学
Cat Salon,猫カフェ
猫写真、猫関連
猫TV,movie
音楽、music
本のまくらquiz
TVドラマ、movie
初めまして introducing
野球、baseball

最新のコメント

yuko_in_ki..
by suezielily at 15:52
お久しぶりです!お元気で..
by yuko_in_kichijoji at 13:24
LuckySevenSt..
by suezielily at 16:57
打ちのめされるようなすご..
by LuckySevenStars at 15:27
LuckySevenSt..
by suezielily at 17:08
いよいよ東京も梅雨入りい..
by LuckySevenStars at 12:02
鍵コメ様、コメントありが..
by suezielily at 17:26
marucox0326 ..
by suezielily at 16:05
こんにちわ。 へ~..
by marucox0326 at 18:40
LuckySevenSt..
by suezielily at 15:00

フォロー中のブログ

エコ猫な人々
すみやのひとり言・・・
路地猫のひとり言
ヒトは猫のペットである
春待ち日記
たびねこ
ちりめん戯縫
4にゃん日記+
猫イズム
のらマニア ~長崎ぶらぶら猫~
浅草・銀次親分日記
シェークスピアの猫
ぎんネコ☆はうす
ルドゥーテのバラの庭のブログ
猫と文学とねこブンガク

外部リンク

最新の記事

イシグロ「A Pale Vi..
at 2019-07-01 15:58
ねこ書籍記事過去ログ
at 2019-07-01 00:00
文学記事過去ログ 
at 2019-07-01 00:00
猫カフェ記事バックナンバー
at 2019-07-01 00:00
代表質問 16のインタビュー
at 2019-06-21 17:11

最新のトラックバック

カズオ・イシグロ「遠い山..
from ネコと文学と猫ブンガク
ヘミングウェイ「雨の中の猫」
from ネコと文学と猫ブンガク
高見浩訳「雨のなかの猫」
from ネコと文学と猫ブンガク
一茶の猫俳句
from ネコと文学と猫ブンガク
「波の塔」の猫
from ネコと文学と猫ブンガク
内田百閒の広告
from ネコと文学と猫ブンガク
キャットサロンの猫
from A Cat, a Camer..
キャットサロン(A Sa..
from 猫と文学と猫ブンガク
日経新聞・フィギュアの世..
from ナチュラル&スローライフ

ご注意 notice

野球川柳、写真、英文記事等は無断転載禁止。 コメント下さった方、有難うございます。

ライフログ


芥川龍之介全集〈5〉 (ちくま文庫)


猫に時間の流れる (中公文庫)

検索

タグ

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

猫
本・読書

画像一覧

村上春樹「長寿猫の秘密」

村上春樹・安西水丸の「村上朝日堂はいかにして鍛えられたか」に収録されている「長寿猫の秘密」より、抜粋。
「 猫が好きで、生まれてからこれまでにずいぶんとたくさんの猫を飼ったけれど、二十年以上生きた猫となるとたった一匹しかいない。
e0265768_18471288.jpg




この猫は今年の二月でとうとう二十一歳になり、記録を更新中なのだが、現在は僕が手元に飼っているわけではない。おおよそ九年前に日本を出て行くときに、もう当分猫は飼えないからということで、当時講談社の出版部長であった徳島さんのお宅に預けていったのである。というか、『書き下ろしの長編をひとつ渡しますから、なんとかこの猫、お願いしますね』と言って、ほとんど無理やり放り込んでいったようなものだった。
 しかしそのときの『猫と交換』に書いた長編が、結果的には僕にとってのいちばんのベストセラーである『ノルウェィの森』になったわけだから、これはいちおう『福猫』と呼んで差し支えないのではないだろうか。」
「 この猫の名前は『ミューズ』という。うちの奥さんが、(略)わたなべまさこの『ガラスの城』という少女漫画に例によってのめりこんでいて、その登場人物の名前をつけたのである。(略)ずいぶん抵抗したのだが、(略)押し切られ、結局『ミューズ』に定着してしまった。たしかに(略)ミューズさんと同じように、ぴっと綺麗でスマートな生後半年の雌のシャム猫だったが、でもねえ……。」
「僕がこの猫を飼うようになったのは国分寺に住んでいるときで、その頃は小さな店を経営していた。(略)僕が一人で本を読んでいると、猫がよく邪魔しに来たことを記憶している。ミューズは一風変った猫で、僕と一緒に外を散歩するのが大好きだった。」
 わたなべまさこ先生の漫画というと…欧州風の絵柄でホラー漫画の大家、であるから「春樹さん(の奥様)、そんな怖い作風の漫画から!?」と思ったが。
「長寿猫の秘密・出産編」より、抜粋。
「この前二十一歳になる長寿猫ミューズのことを書いたが、この猫には奇妙なエピソードがいっぱいあるので(実を言うと本を一冊書けるくらいある)、ちょっと追加して書かせてください。」
「 ミューズは雌猫なので何度か子どもを産んだ。(略)
七歳か八歳になったころに、知り合いの獣医さんに『もう年だから、猫の体のためにもそろそろ避妊手術をした方がいいですよ』と言われて、そうしてもらった。
でもそれまでに全部で五回くらいは妊娠し分娩したと思う。
 猫というのは普通人目を避けて、暗いところでひっそりと産むものである。僕がそれまでに飼った猫たちもみんなそうだった。産んだ子猫も人には触らせない。でもこのミューズだけは必ず明るいところで、それも僕の隣で子どもを産んだ。」
「 子どもを産むとき、ミューズは上半身を立て、両脚を広げて座る。(略)ミューズはどういうわけか子どもを産むときには絶対に僕のところにしかこなかった。(略)
でも出産している猫と、夜中に何時間もじっと目と目を合わせているとき、僕と彼女とのあいだには完璧なコミュニケーションのようなものが存在したと思う。(略)
これは今思うと、ほんとうに奇妙な体験だった。
 というのは――世の中の大抵の気の利いた猫がそうであるように――ミューズも普段は最後まで僕らに心を許してはいなかったからだ。」
村上春樹という作家は、春樹さん自身が言われるように、日本の近代文学に殆ど影響を受けていないということが定説になっているようだが…このエッセイの「飼猫が出産の立会いを望んだ」という箇所は谷崎潤一郎の「猫と庄造と二人のをんな」にそっくりな場面があるのだ。谷崎自身も、飼猫の出産に立ち会ったことがあるのかもしれない。
「長寿猫の秘密・寝言編」より、抜粋。  
「 全国の猫嫌いのみなさん、申し訳ありませんが、またまた猫の話です。おまけにいささか気味悪い話ですので、『そんなもの読みたくない』という人はどうか次のページに移ってください。」
「 さて二十一歳を過ぎてまだ生き続けているミューズ(雌・シャム猫)だが、これは本当に謎に満ちた猫だった。(略)ある種の猫は夢を見るし、寝言も言う。(略)だからそれ自体は珍しいことではない。でもこの猫はときどき人間の言葉(らしきもの)で寝言を言った。」
「 ある日僕は猫と一緒に寝ていた。(略)僕は家に一人でいて、猫と枕を並べて寝ていた。(略)
ミューズは人間みたいに、枕に頭を載せて眠るのがくせだった。(略)
 僕がそのとき眠りにつこうとしてのぼんやり目を閉じていると、『だってそんなこと言ったって……』という小さな声がすぐ耳元で聞こえた。(略)でも誰もいない。となりでは猫が熟睡しているだけである。(略)
ミューズの肩を揺すって起こした。猫は(略)ふてくされた起き方をした。
『あのさ、ひょっとして今何か言った?』と僕はまじで猫に訊いてみた。
猫は目を開けて僕の顔をじろっと見て、(略)大きなあくびをして、びよーんと身体を伸ばしてから、(略)
首を振り振りそのままどこかに行ってしまった。でも僕はそのとき『この猫はきっと何かを隠している』という強い印象を受けた。」
「ほんとうに理想的な猫だった。綺麗で、頭が良く、健康で、数多くの謎に満ちていた。」 
「村上朝日堂」の中にアタリ猫とスカ猫の定義なるものがあったのを思い出す。
青木るえかの「猫の品格」の中にも、それが引用されていた。
青木氏は、「週刊文春」誌上でTVドラマ評を亀和田武氏と隔週で連載しておられる。
以前小栗旬主演の獣医ドラマので獣医の定義?を書いていた。猫を飼っておられるので何人もの獣医に接する機会があったそうだが、「うっすらと親切だが怖い」だったか…うろ覚え。とにかく、小栗演じる獣医が、今まで青木氏が会ったことのある獣医達に良く似ていたそうだ。
つい最近も、陣内孝則演じる獣医を小栗獣医と比べてダメだ、と手厳しかった。そもそもドラマとしての出来も悪い、と散々。私も一応見てはいるが、今のところ患畜が犬ばかりで猫が登場しないので、録画したドラマをすぐに消去している。
北野武さんの子供の頃をドラマ化した作品での、父親役はとても良かったのだが…
e0265768_17321573.jpg

e0265768_17314985.jpg
e0265768_17305687.jpg

e0265768_17313722.jpg

e0265768_16473982.jpg
e0265768_16472332.jpg
e0265768_16463951.jpg

by suezielily | 2014-08-11 17:28 | 猫書籍