猫を題材にした小説随筆や猫好き作家をご紹介
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なぜ、猫とつきあうのか
吉本隆明の「なぜ、猫とつきあうのか」を借りた。
以下、目次の抜粋。
「Ⅰ なぜおまえは猫が好きなんだ、というふうに言われたら、存外こっちのひとりよがりで… 猫の家出―猫のイメージ―猫の死、人間の死 /Ⅱ 人間なんかになれているようなふりしているけど、絶対なれていないところがありますからね。 猫探し―猫ブーム―猫の予感/ Ⅲ 種族としての猫というのは、犬に比べたら、横に生活している気がするんです。 /Ⅳ 猫の方はなにかやっぱり受け身のわからなさみたいなのがたくさんあってね。 /猫の部分 /吉本家の猫――解説にかえて 吉本ばなな /吉本隆明と猫――学術文庫版によせて 吉本ばなな」
本文の「Ⅱ 人間なんかになれているようなふりしているけど、絶対なれていないところがありますからね。」の「猫の予感」より抜粋。
「その大工さんは、うちの猫は自殺した、って言うんですね。(略)戦争中だったけど、引越しするという段になって、(略)猫は連れて行くってこともなかなかできないなあ、とか、(略)みたいな話をしたって言うんですね。(略)引っ越しをする前の晩になったら、(略)
二階の部屋じゅうをガタガタガタガタその三匹の猫が駆け回ったりしてたんですって。(略)
親猫が高いところに登って飛び降りちゃった、て言うんですよ。(略)そしたらその子供も死んじゃったって、飛び降りて。大工さんが言うには、(略)意図的に死んじゃったとしか思えねえ、って。(略)その大工さんはいまでもそうおもい込んでいるんですね。(略)僕はそこまではちょっと、というふうにおもうんですけど、もしかしたらそうかもしれないなともかんがえますね。」
「Ⅳ 猫の方はなにかやっぱり受け身のわからなさみたいなのがたくさんあってね。」の「猫と擬人化」より、抜粋。
「 猫を主人公とした文学作品がありますね。(略)漱石の『吾輩は猫である』、(略)なぜそれじゃ漱石が『吾輩は猫である』で猫を擬人化しているかとか、どういう擬人化のさせ方をしているのかというのを言いますと、一つはもちろん飼っている主人公『苦沙弥先生』とか(略)観察するときには、ほんとに擬人化された猫として観察させています。そらからほかのところを観察させるときには、漱石は吾輩である猫を移動する目にしていますね。つまり、どんな狭いところにも入り込んでながめることができるとか、(略)そういう自在さを設定したいために猫を擬人化しているわけです。文学作品の中の擬人化といっても、作家それぞれで、漱石なんかとても多様にあつかっています。」
「 実生活上でいうと、(略)畑さん、ムツゴロウさんの(略)猫を擬人化しているというんじゃなくて、自分の方が、人間の方が猫化しているというか、そういう次元でつきあっている人が多いですね。(略)ちょっと普通の人が猫を擬人化して、おいでおいでなんて言っている次元とは違うとおもいます。」
晩年の吉本氏は執筆困難ということで、このような聞き書きになったということである。
張本勲氏や野村克也氏がスタジオで司会者や他の出演者と共に収録というかたちではなく、別撮りしたものを放送する、というのを最近よく目にする。
本書と関係ない話で申し訳ない。
視聴率のとれる有名人や、高名な作家、思想家だと出版社の需要もあるので、彼らが高齢者だとこういうことになるのだろう。若いプロ野球OBや若い作家、知識人よりもはるかに面白いし、知識経験も豊富だし、と。
若い人達も頑張ってね。
以下、目次の抜粋。
「Ⅰ なぜおまえは猫が好きなんだ、というふうに言われたら、存外こっちのひとりよがりで… 猫の家出―猫のイメージ―猫の死、人間の死 /Ⅱ 人間なんかになれているようなふりしているけど、絶対なれていないところがありますからね。 猫探し―猫ブーム―猫の予感/ Ⅲ 種族としての猫というのは、犬に比べたら、横に生活している気がするんです。 /Ⅳ 猫の方はなにかやっぱり受け身のわからなさみたいなのがたくさんあってね。 /猫の部分 /吉本家の猫――解説にかえて 吉本ばなな /吉本隆明と猫――学術文庫版によせて 吉本ばなな」
本文の「Ⅱ 人間なんかになれているようなふりしているけど、絶対なれていないところがありますからね。」の「猫の予感」より抜粋。
「その大工さんは、うちの猫は自殺した、って言うんですね。(略)戦争中だったけど、引越しするという段になって、(略)猫は連れて行くってこともなかなかできないなあ、とか、(略)みたいな話をしたって言うんですね。(略)引っ越しをする前の晩になったら、(略)
二階の部屋じゅうをガタガタガタガタその三匹の猫が駆け回ったりしてたんですって。(略)
親猫が高いところに登って飛び降りちゃった、て言うんですよ。(略)そしたらその子供も死んじゃったって、飛び降りて。大工さんが言うには、(略)意図的に死んじゃったとしか思えねえ、って。(略)その大工さんはいまでもそうおもい込んでいるんですね。(略)僕はそこまではちょっと、というふうにおもうんですけど、もしかしたらそうかもしれないなともかんがえますね。」
「Ⅳ 猫の方はなにかやっぱり受け身のわからなさみたいなのがたくさんあってね。」の「猫と擬人化」より、抜粋。
「 猫を主人公とした文学作品がありますね。(略)漱石の『吾輩は猫である』、(略)なぜそれじゃ漱石が『吾輩は猫である』で猫を擬人化しているかとか、どういう擬人化のさせ方をしているのかというのを言いますと、一つはもちろん飼っている主人公『苦沙弥先生』とか(略)観察するときには、ほんとに擬人化された猫として観察させています。そらからほかのところを観察させるときには、漱石は吾輩である猫を移動する目にしていますね。つまり、どんな狭いところにも入り込んでながめることができるとか、(略)そういう自在さを設定したいために猫を擬人化しているわけです。文学作品の中の擬人化といっても、作家それぞれで、漱石なんかとても多様にあつかっています。」
「 実生活上でいうと、(略)畑さん、ムツゴロウさんの(略)猫を擬人化しているというんじゃなくて、自分の方が、人間の方が猫化しているというか、そういう次元でつきあっている人が多いですね。(略)ちょっと普通の人が猫を擬人化して、おいでおいでなんて言っている次元とは違うとおもいます。」
晩年の吉本氏は執筆困難ということで、このような聞き書きになったということである。
張本勲氏や野村克也氏がスタジオで司会者や他の出演者と共に収録というかたちではなく、別撮りしたものを放送する、というのを最近よく目にする。
本書と関係ない話で申し訳ない。
視聴率のとれる有名人や、高名な作家、思想家だと出版社の需要もあるので、彼らが高齢者だとこういうことになるのだろう。若いプロ野球OBや若い作家、知識人よりもはるかに面白いし、知識経験も豊富だし、と。
若い人達も頑張ってね。
by suezielily
| 2016-11-21 16:21
| 猫書籍