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保坂和志「ハレルヤ」 


 保坂和志の「ハレルヤ」を読んだ。
雑誌「新潮」第115巻第4号 発行 平成三十年四月七日、三月七日発売号。
 以下、本文より抜粋。


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26―28p
「 かぐや姫は地上の人間がどれだけ手を尽くしても月に帰るのを止めることができない。(略)
いまの私が言えば、これが死についてのことだと思わない人はいないだろうが、(略)
猫との別れを繰り返すようになるまでかぐや姫の帰還が死を意味するなんて考えたことがなかった。」
「 小津安二郎の『秋刀魚の味』は娘が嫁ぐ話で(略)
カメラは(略)月明りの入る無人の部屋を映す。
 今日(略)再生したら、無人になった娘の部屋が映ったところで半ば予期していたことだったが涙が流れ出した。」
「 花ちゃんの旅立ちは満月でなかったが新月だったから記念すべき夜と感じた。
 花ちゃんは一九九九年の五月一日に、妻のお母さんのお墓参りに谷中の墓地で、(略)
石畳に猫好きの言葉でいう顔面睡眠の姿勢で幸せそうに眠っているところに出会った出会いとその後の話は『生きる歓び』という短篇に書いた。
私はその中で、この猫は片方の目がないし長く生きられないかもしれないから特別いい名前をつけてあげようと妻と言って、(略)
花ちゃんはまあ長生きと言えるだろう十八年八ヵ月生きた。」
「 猫を大事に大事に飼っている人はみんな猫には神さまがついていると言う。(略)
 私はあのとき谷中の墓地で、陽だまりですやすや眠っていた小さい和菓子のおまんじゅうみたいだった花ちゃんの向こうに神さまが立っていたと、(略)
私は人間だからそのようにしか思い描くことができない。」

28p
「 私は花ちゃん以前、家の中の猫を三匹、外の猫を、死に目にあえなかったり突然死していた猫を別にして四匹みとった、(略)
ただ一度、チャーちゃんは医者から抱いて帰る道で、雨が上がった夜空を見上げて『アーン、アーン』と二回だったか三回だったか、高く長い声で鳴いて息をひきとったそのとき月が出ていた、(略)
猫と月の記憶はそれしかなかった。」

29p
「 (略)『カンバセイション・ピース』では花ちゃんをモデルにしたミケを、たいていただミケと書かずに片目のミケと書いている、」

30p
「(略)チャーちゃんは九六年の十二月に白血病で四歳と四ヵ月くらいで死んだ、(略)
しばらくはチャーちゃんを思い出すたびに悲しくなっていた、(略)
妻がアメリカで買ってきたキース・ヘリングの(略)犬のイラストばっかり集めた本を開いたときだった。(略)それを見た途端、
『ぼくチャーちゃん、はっきり言って死んでます
てか、踊ってます』
という言葉がフッと出てきた。」
「(略)旅立って横たわる花ちゃんを私はうっかり、
『チャーちゃん、』
 と呼んだときにわかった、花ちゃんは(略)チャーちゃんとしてもあらわれた。」

 
 チャーちゃんは、保坂作品では頻繁に登場する猫である。
過去の諸作品において、横浜ベイスターズのファンである保坂氏は、横浜スタジアムで観戦している間、特にかつてベイスターズに所属したローズ選手(ファンにとって特別な、伝説の選手であることを保坂作品で知った)について綴られるなか、突然、チャーちゃんへの思いを馳せる。
このような作品には初めて、出会った。
 この「ハレルヤ」では、ベイスターズやローズ選手への描写が無い。
 保坂氏はさきごろ、川端賞を受賞なさった。

 昨季の日本シリーズでは、ベイスターズと我が最愛のチームが闘った。
今季も花ちゃんと保坂氏のために、同じ組み合わせで…と思うが、今のところ厳しそうである。

ちなみに高橋源一郎の「ヒロヒト」の連載も始まったばかり。南方熊楠との交流が面白い。
大変な作品ですよ、題名から察してくださいね。

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by suezielily | 2018-05-11 17:26 | 猫書籍