猫を題材にした小説随筆や猫好き作家をご紹介
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森茉莉「ドッキリチャンネル」
森茉莉全集6、筑摩書房、
「ドッキリチャンネル」週刊新潮の1981年1月―12月掲載分より、抜粋。
「室生犀星と月の少女、犀星の大切な女」より。
512p
「(略)犀星は私のアパートの、(略)うずくまっていた黒猫、なぞを描写したのだが、(略)
部屋、私、黒猫を見るところを傍で見ていたが、(略)硝子の刀を差していて、(刀は羽織の蔭に隠れていて、見えない)(略)描写しようと思うものに切りつけた。
黒猫、私、部屋に切りつけると、(略)硝子の刀は(略)対象物を切ったのである。(略)私は犀星が、(略)黒猫に切りつけ、(略)その有様を描いた。」
1982年1月ー12月連載分より、抜粋。
647p
「畑正憲の家、茶色の帽子、白磁の花瓶 他」より。
「 (二)畑正憲の、(略)家がテレビに出て、(略)
黒白の猫、三毛の猫、赤虎の猫、あらゆる猫がいろんな所に寝そべっている。」
森茉莉に直接影響を受けたと思われる女性の作家は、中野翠である。
巻末の月報に中野翠の寄稿も見られる。フリーランスの編集者だった頃に自宅を訪ねて、インタビューをしたそうだ。
辛口の女性ライターの多くが、森茉莉や幸田文に多分、気がつかないうちに孫影響、ひ孫玄孫影響を受けているように思う。
テレビドラマや映画のレビュウが特に面白い。
森茉莉が絶賛する役者が、田村高廣、田村正和、萩原健一、沢田研二、桃井かおり、若山富三郎、東野英次郎、西村晃、大川橋三など。
岩下志麻、いしだあゆみはお嫌いですね。
292p
「丹頂の鶴の姿、迎春の馬たち、池波志乃と岡田茉莉子 その他」より。
「(略)岡田茉莉子も(略)『浮雲』に、(略)いい演技で(略)ふてぶてしい表情は今でも覚えているが、
その後、池波志乃が同じ役を演り、(略)
普通の落語家の家で、ちゃんと育っているのに、天性、魔性に生れついたような、一種の性格の女になっていて、傑出した演技で、(略)
岡田茉莉子を凌駕してしまった。(略)そうして実際の彼女を素で見ると、不良味も、魔性も、感じられないのである。
新鮮な、可哀い人物である。(略)着物の着こなし、帯を下の方に、
ぶっちがいに弛くしめて、帯止めがはすかいになってい、その帯の間に紙入れなぞをぐいと、押しこんでいる感じが一寸奇妙なところも面白いのである。」
池波志乃の若い頃を松本清張や横溝正史原作のドラマなどで何回か見たが、いずれも脇役で勿体ないな、という印象だった。
清張作品では小川真由美が演じるヒロインの、
銀座のママが雇っていたホステスで、可愛くて男に棄てられるかも、と分かっていながら尽くし、堕落する女の役であった。
わずかな出番だが、小川真由美が若い女の徹底した堕落をかえって羨ましく思うフシもある。
馬鹿で可愛いい女。
思わせぶりなヘアメイクや着物姿(角川文庫が最も売れた横溝の文庫本の表紙に描かれた女そのもの!)の割に別に悪女でも何でもない役を振られていた横溝作品よりは、印象的であった。
森茉莉の絶賛する「浮雲」を岡田、池波版と両方見たい。
696p「犀星と鴎外」より。
「(略)犀星(文章中では犀星と書く。
市川団十郎、犀星、そういう人物は、団十郎、犀星というその名が敬称であって団十郎さんというのはよほど近しく行き来している人でなくては言ってはおかしい。)(略)は私の師となり、父となってくれていた。」
有名人を呼び捨てにすることに疑問があったのだが、そうか、かえって敬称になるのか。
野球選手の試合や自主トレを見学する場合、直接声をかける可能性もゼロではないので、どうなのだろうと思っていた。
声をかける場合は、選手が不愉快に思うかもしれないので「中村選手」等々、呼ぶだろうが。